松本宗篤さんのように、世界で活躍するグローバル人材はビジネスシーンで重宝されています。
文部科学省によるグローバル人材の定義によると、語学力やコミュニケーション能力をはじめ、主体性や積極性、幅広い教養、異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティなどを有する者が、グローバル人材であるとされています。
とくに、外国語によるコミュニケーション能力や幅広い教養は、グローバル人材として重要視されている素質です。
松本宗篤さんもアメリカ留学を経て高い英語能力を身に付けたことで、ヨーロッパのラグジュアリーブランドの日本法人を設立するなどのグローバルな活躍ができたのだと考えられます。
近年、日本は国力が低下しているとの調査結果があります。世界的な研究機関IMD(International institute for Management Development)が発表している「国際競争力ランキング」において、以前日本は1位を獲得していましたが、現在は63か国中34位とランキングが下がっている状況です。
加えて人口も減少しているため、国内だけでなく海外に顧客を求めていく必要があります。
その際に、グローバル人材はなくてはならない存在となるでしょう。
また、コロナ禍を経て国外からの旅行客は増加しており、インバウンド需要が高まってもいます。
政府の施策として外国人人材の受け入れが進んでいる点からも、外国語によるコミュニケーションを主体的に行えるグローバル人材の必要性は、今後もより高まっていくと考えられます。
2023年、ラグジュアリーブランドは中国の経済停滞の影響や、ブランドを保持する企業の株価が下がったことなどを受け、海外市場においては苦戦を強いられました。
たとえば、1年のうちに複数回価格改定をするブランドもあるなど、全体的にブランドアイテムの価格は高騰し続けています。
一方、日本国内では外国人観光客の増加によるインバウンド消費により、好調を維持しています。
訪日する外国人観光客にとっては、円安の影響で安く買い物ができ、日本での購買活動に大きな魅力があるためです。
そんなラグジュアリーブランドの課題は、品質の良さや高級感が求められる中で環境問題への取り組みとどのように両立していくかということです。
これは難しい課題であり、松本宗篤さんも環境問題に積極的に取り組んでいるとの情報があるため、今後はその面で新たなラグジュアリーブランドのあり方を模索していくのではないかと考えられます。